体力的と精神的、どちらを選ぶ?

介護疲れは3種類あります。
1. 精神的な疲れ
2.体力的な疲れ
3.両方

施設によって、認知症フロア、身体介助が多いフロアと分けているところもあります。

当たり前と思うかもしれませんが、自分に合った疲れ方をしないと長続きしません。どちらが自分にとってマシなのかを考えてみましょう。今回は「精神的な疲れ」と「体力的な疲れ」をご説明します。



精神的な疲れ

認知症、精神的な病気が重度な入居者さん、気難しい入居者さんを多く対応しています。
入居者さんの身体は元気です。
あちこち歩き回り、自分の居室以外の場所に行こうとします。


何が起こるか分からないので、目が離せないです。そしてホント何も出来ません。


目を離すと思ってもみないことが起こり、介助者をびっくりさせてしまうこともあります。慌てず、冷静に行動しましょう。

他入居者さんの居室で、ベッドと窓の間など狭い隙間に転倒されているのを発見
→転倒している場合は、ひとりで起こしたり車椅子に座らせるのはしない方が良いです。入居者さんの負担になりますし、複数人で起こした方があなたの負担も少ないです。必ず誰かを呼びましょう。

何も食べたはずがないのに口をもぐもぐしていた。口を開けてもらうとカラフルビーズが何個も入っている。
→びっくりしますが、入居者さんを刺激しないように落ち着いて行動しましょう。喉につまらせたら大変です。まずはビーズを自力で出してもらうように声をかけましょう。それでダメなら口を開けてもらい、あなたが介助用手袋をして取り出しましょう。自信がなかったり、飲み込んでしまった場合は看護師か他スタッフを呼びましょう。

オムツやパッド、トイレットペーパー(ロールごと)をトイレに流し、詰まってしまう。トイレが噴水状態になる。
→取り除き切れなくて直らなければ、業者対応です。

上記のことが起こるとは限りませんが他にも、1日に何かが起こります。
その多くが精神的な疲れに繋がります。
対応力が求められ、臨機応変に出来ない人はかなり疲れるかもしれません。私は精神的な疲れに弱いのでこのタイプの入居者さんは臨機応変に対応出来る人に任せています。見かねて助けてくれることもあります。



体力的な疲れ

入浴、移乗、排泄、食事などがほぼ全介助の入居者さんを多く対応しています。
車椅子またはリクライニング車椅子を利用されていて話せない方が多いです。

1日に10~20人の身体的に重度な要介護者の入浴介助をする。
→結構な重労働です。服を着てサウナに入るようなものなので、介護歴が短い人は途中で気分が悪くなる人もいます。水分を細めに取ることが大切です。

移乗、排泄介助が必要な入居者さんばかりなので、一日中そればかりをしている。
→ボディメカニクスを駆使しないと、腰を痛めます。早く介助を終わらせたいのは分かりますが、ベッドの高さを自分が介助しやすい位置に調節をしましょう。

上記で体力的な疲れに繋がります。
介護に慣れていない人は移乗中に転落させてしまうなど、事故に繋がります。
私は新人さんのOJTをしていたこともあり、移乗中に転落しかけた入居者さんを車椅子に引き上げたことが何回かあります。結局何度やっても上手くいかず、新人さんは身体的な介助が少ない、認知症の入居者さんが沢山いるフロアに回されました。そこでは上手くやっていけてるようでした。




自分が臨機応変に入居者さんの対応が出来、身体介助にあまり自信がないのであれば平均要介護度が低い施設をおすすめします。体力、身体介助に自信があるけど、臨機応変に入居者さんと話したり接することが苦手なのであれば平均要介護度が高い施設をおすすめします。