伸びない服のリスク

表皮剥離(ひょうひはくり)や

内出血の原因とは?


介護士の仕事で欠かせないのが、
入居者さんの衣服の着脱です。
入浴時や起床、就寝の着替えでは
皮膚が剥離していたり、内出血を
現場のスタッフが発見することが
あります。


身体の拘縮(こうしゅく)がすすんで
肌が弱くなってくると着脱時に皮膚が
はがれたり、衣服に圧迫されて内出血が
出来やすいです。

そのため、介護士はテカテカの弱い入居者さんの皮膚を傷つけないように慎重に、手早く着脱します。




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元気だったころのように
少しお値段たかめの、生地が伸びない
昔の洋服などを着ていると

  • 破らないようにする。
  • 入居者さんの皮膚を傷つけない。
  • 関節可動域以上を動かさない。

ということを考えて介護士
着脱するので、1着15分以上
かかってしまうこともあります。

寝たきりになると、衣服も寝たまま
着脱しなければなりません。





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あります。

昨日は元気だったのに、翌日出勤すると
少し身体を動かすだけで痛い、とても
起きれる状態ではなかった人もいます。

  • 関節が痛くてあまり腕を曲げれない。
  • 認知症があり、指示が通らない。
  • しんどくて動けない。
  • 脱力している。
  • 抵抗する。

などが起こります。
中には、動けなくなったことに対して
混乱される方もいます。



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そうなんです!
時間が経ってくると、他の入居者さんの
対応もしないといけません。
コール対応で途中席を外さなければ
いけないこともあります。

苦痛な表情をしていますが、
伸びないと速く脱ぐことが
難しいです。


入居者さんもスタッフも

早く終わらせたいのです。



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頼んでいます。
入居者さんがいつまでも、
元気だったころの服を着ていることには
当然、原因があります。

  • 入居者さんご本人が着たい。

➡️仕方ないかもしれない。
リスクをご本人に説明し、
納得して頂く。

  • ご家族の執着。

➡️リスクを説明し、納得して頂く。

  • ご家族が入居者さんの状態を理解していない。

➡️入居者さんの状態を説明する。
今の衣服のリスクを説明し、
納得していただく。

  • ご家族はご高齢でユニクロなどの店をしらない。

➡️ユニクロなどのカタログを見せたり、
今の衣服のリスクを説明し、納得して
いただく。もし買いに行くことが
出来ないなら施設の買い物代行を
説明し利用していただく。


という方法を私が今まで働いてきた
施設はとってきました。

ちゃんと説明すれば、分かってくれて
対応してくれる家族も多いです。

入居者さんに安全安楽を提供し、
スタッフも安心して入居者さんを
介護することを目指しましょう。

派遣で介護職

派遣で介護の仕事といっても、
大きく分けて2種類ある。
どちらでも、楽しく、無理のないように
働けたら毎日が楽しい。

単発と長期

それぞれのメリットとデメリット。

単発のメリット
・面接がない。
→派遣元との面接が終わると、
面接はない。

・好きな日時に働ける。
→1日出勤して終わりでも良い。
→案件はフルタイムでないのもある。

・いろんな施設に行ける。
→複数の施設が案件を出している。

・一回いっかいが楽。
→利用者さんの名前を覚えなくて良い。
→嫌だと思ったら次はいかなくて良い。
→出来なくても何も言われない。
→イベント感覚で楽しめる。

・人間関係に悩まない
→1日だけの付き合い。
→スタッフで良い人がいたら、
また選んで行けば良い。


単発デメリット
・突然のキャンセルが入る。
→人手が充足した。

・派遣先、派遣元の事務所が休みだと
働きたい施設の申請が出来ない。
→何か方法を派遣元に相談したが、
どうしようもないとのこと。

・時給が介護経験に左右されない。
→長期で時給の交渉して上げて
もらっている人にとっては少ない。
→大体時給は1280~1600円くらい。
1600円の理由
➡️都会から放れていたり、
出勤に乗り換えや時間がかかり少し不便
という理由で、時給を上げないと
人が来ない。

・希望の案件がない。
→人手が充足し、募集していない。

・初めての場所なので道に迷う。
スマホGPS機能必須。

疲労する。
→毎日違う施設で働き、
慣れてないので疲労する。



長期のメリット
・担当がつき、応援してくれる。

・面接で施設内を見れる。
→働いている職員や施設設備を見る。
→休憩で横になれる場所があると楽。
→自販機あれば飲み物忘れた時に便利。

・派遣担当が相談に乗ってくれる。
→愚痴を聞いてくれる。
→会って相談も出来る。
→自分の代わりに施設と話してくれる。

・交通費全額支給。

・時給交渉可能。
→施設ごとに、自分の代わりに
時給交渉をしてくれる。
時給アップも夢ではない。

・曜日指定可能。
→働ける曜日や日数に合った施設を
探してくれる。既に働いていても、
日数の増減や曜日指定が
可能な場合もある。

・自宅から近い場所を探してくれる。
→電車やバスの乗り換えは
何回まで可能か、徒歩、自転車希望
などを聞いてくれる。

・施設ごとに何回も履歴書を
書かなくて良い。

・派遣会社を辞めても、履歴書の職歴に
複数の施設を書かなくて良い。


長期のデメリット
・タイムシートが面倒。
→施設によってはタイムカードもある。
→派遣会社によっては、タイムシートと
スマホアプリでの出退報告をしないと
給料がもらえない。

・2ヵ月または3ヵ月の契約。
→あまり気にしすぎても、体を壊す。
だからといって、契約期間内に
辞めすぎたら担当は施設から苦情を
言われる。
私は堪えられず、何回か契約期間内に
辞めた。

・即戦力と思われがち、使われがち。
→時給が高いから。

・派遣と正社員、同じ枠で見られる
ことがたまにある。
→同じ量の仕事を与えられ、
正社員は残業して終わらせる。
派遣は残業出来ずに仕事も終わらない。
結果、呼び出されてお説教されたり、
馬鹿にされたりした経験あり。


どちらにも、

メリットとデメリット

がある。

私は長期派遣の方が自分に
合っていると思ったから、
今は長期派遣で働いている。




個々人が楽しく、無理のない働き方が
出来れば、と比較しました。
参考になれば嬉しいです。

おもしろおかしなレクリエーション

レクリエーションは
   楽しいし面白いもの

楽しく、面白くするためには、


とにかく一生懸命笑顔でやること


すると、入居者さんの視線の先には
美化された自分がうつる。

  • 孫や、自分の子供の若い頃と重ねる。
  • 自分たちのためにやってくれている。
  • かわいい子供にみえる。

これだけでも入居者さんに気に入られ、
応援される。
レクリエーションの参加率が上がる。

「あなたが
またやってね。楽しみにしてるから!」

と入居者さんに笑顔で言われるから、
嬉しくてやめられなくなる。

入居者さんは素直なので、
直接話し掛けてくれるから
分かりやすい。

気付いたら、自分が先頭に立って
やっている。


そして、少しズルいけど

これにもう1つプラスする。


適度な言い間違いや
       失敗をする


これは、入居者さんや他スタッフから
ツッコミが入り、盛り上がる。

失敗しながらも一生懸命やっている、と入居者さんに思われて可愛がられる。

  • ゲームだと

わざと的から外したり、
自分より入居者さんを勝たせる。
あまりわざとらしいと
入居者さんはニヤニヤして「わざとでしょー」と言うこともある。
入居者さんは優しいから、スタッフの
相手をして付き合ってくれている。

  • 口腔体操だと

スタッフA
「はい!『からす』の『か』!」

入居者さん、スタッフB
「か、か、か!か、か、か!」

スタッフA
「はい!次は『からす』の『ら』!?」

スタッフB
「いや、そりゃ、『からす』の
『ら』だけども!」

スタッフAは

「『らっぱ』の『ら』と言おうと思っていたら、『からす』しか出てこなくなった」

と話してくれた。

入居者もスタッフも皆笑う。


最高に楽しい。


楽しいと、継続しやすくなる。
スタッフもストレスが軽減される。

ただ、入居者さんが不調の場合や拒否するのを無理に参加させてはいけない。
楽しくないし、入居者さんの気持ちを
考えていない
ことになる。


レクリエーションはおもしろく楽しいもの。

自分の演技力も試される。

やはり、スタッフが一生懸命やって
入居者さんに楽しんでもらうもの。

最初は気が乗らない入居者さんも、スタッフのおもしろおかしな一生懸命を見て、笑ってくれることもある。

いつも機械的にやって終わるのではなく、少しでも入居者さんの趣味や、テレビの話題を混ぜたりしてもいいかもしれない。

手伝ってくれる入居者さん

自立度が高い入居者さんは

家事を手伝ってくれる。

施設勤務だと、介護士でも

介護以外のことをやらないといけない。

 

生活支援といわれるが、

度を超していることもある。

手伝ってくれる入居者さんは

「立ってる者は親でも使え、というでしょ?」

と言い、快く引き受けてくれるから

非常に助かる。

 

介護士の介護以外の仕事
  1. 食器洗い
  2. 食べこぼしなどの床掃除
  3. ご飯を炊いたり、味噌汁を作る
  4. 洗濯をする、干す、たたむ、返却
  5. 衣服のボタンが取れたら時々針仕事
  6. 施設内にある観葉植物の世話、水やり

 

これだけ見たら大したことないと感じるが、

1と4は数が半端ないこともある。

食器は1日に100枚以上、

洗濯物はバスケット山盛りが3杯

あったこともあった。

 

業務に支障が出る。

 

  • 入居者さんの居室での転倒に気づかない
  • 入居者さんの危険な行動に気付きにくい
  • 入浴準備、着替え枚数が足りない
  • 乾いてない洗濯物が場所を占領
  • すぐにコール対応出来ない

 

これだけのリスクがある。

 

人手不足で、1人1フロアを数時間

まわすということも珍しくない。

そんな中、介護以外の仕事もしながら

入居者さんを10名ほどみる。

 

絶対事故が起こる。

 

いや、入居者さんは

もう既に何回も転倒したり、

施設外に出てしまったりしている。

 

何故、洗濯物などを業者に頼まないのか?

 

と不思議に思うかもしれないが、

施設もお金がない。

だから、介護士がしている。

 

 

介護士がやりきれない部分を

 

 

入居者さんが手伝ってくれる。

 

 

正直、手伝ってくれないと

まわらない施設もあった。

 

その人に時給を払わなきゃいけないのでは

ないかと思うくらい、よくしてくれる。

 

そして、介護士より上手。

 

洗い物は

介護士より洗い残しが少ない。

 

洗濯物干しは

規則正しく乾きやすいように干してある。

 

洗濯物たたみは

名前が見えるように、丁寧にたたんである。

 

他入居者さんが立ち上がったり、不穏だと

介護士に声をかけてくれたり、

見守ってくれる。

 

介護士は大変助かっていた。

入居者さん本人も手足の

リハビリになると喜んでいた。

 

しかし、頼めないときもある。

 

入居者さんが不調のときだ。

このときばかりは、介護士

やるしかない。

 

当然、終わらない。

 

とのことで、洗濯物は業者に頼むことに。

 

手伝ってくれていた入居者さんは

やる量が減ったので、

少しさみしくしていた。

 

しかし、一日中介護士の仕事の残りを

してもらっていたので、疲れて身体を

壊さないか心配している介護士もいた。

 

終わらないからといって、一日中

入居者さんに手伝ってもらうよりも、

ある程度業者に頼んでも良いと

私は思う。

 

入居者さんは業者に頼むと、

「やることない」

と言って残念がった。

 

手伝ってくれるのは本当に嬉しいし、

大助かりだけど、一日中洗濯物を干したり

たたんだり、洗い物をしたりなど

無理はしないで欲しい。

誰のための施設、介護か分からない。

 

 

 

 

 

入居者さんと歌う

入居者さんと空き時間に
他愛ない会話をしていたら、
突然歌をうたってくれることがある。

時々入居者さんが間違えるのが楽しい。

言っちゃ悪いけど癒される。

一緒に楽しんでそのまま間違えて歌うも良し!
突っ込んで一緒に爆笑するも良し!
何でそう歌ったのか聞いてみて、
一緒に考えてみるも良し!


童謡、わらべ歌、昔のヒットソング......
入居者さんは勿論、皆がよく知っている
歌をうたってみよう。


そうしたら、ペースに合わせて入居者さんも
歌いはじめてくれるから。


・桃太郎の歌
入居者さん「お腰に巻いたきびだんごっ」

私「ん?きびだんご腰に巻く?」

入居者さん「きびだんごを腰に巻く...どうやって?」

入居者さんと一緒に考えた。
真面目に考えてくれるから、面白い。



ゆうやけこやけ
入居者さん「たぬきといっしょに帰りましょー」

私「今凄く自然にたぬきって歌ってたけど」

入居者さん「やだおかしい、私今どうして
たぬきって言ったのかしら?!」

入居者さんと一緒に爆笑。気分転換。



・金太郎
入居者さん「馬にまたがりお馬の稽古」

私『あれ?馬?聞き間違いかな』

入居者さん「...自分で歌っておいてなんだけど、
馬にまたがって馬の稽古は当たり前だよなあ」

入居者さんと「熊どこいった?」と言いながら
一緒に爆笑。



中には真面目に訂正を入れたり、
そのままスルーして放っておくスタッフもいる。

非常に勿体ない!!


歌をうたってくれる入居者さんは面白い方が多い。


私は癒される。


仕事で疲れていても、
入居者さんと歌って爆笑したらスタッフは
疲れが少しとれることがかなりある。


そして何より、入居者さん自身も楽しんでいる。


気分転換にもなるし、歌に関する知識を
持っていればそこから話を広げられる。


一人が歌っていたら、フロア全員が
歌い始めたこともある。


入居者さん同士が仲良くなることもあるし、
一緒に歌うことで、スタッフの顔や声を
覚えてくれる。

中には、居室で練習してくれる入居者さんもいる。


歌に合わせて、手拍子や手遊び、足踏みを
加えても面白い。


ちょっとしたリハビリになるし、楽しめる。
歌詞は間違えても、皆楽しくそのまま歌っている。


一石二鳥どころではない!


毎日同じ顔を見て、同じ空間に決まった顔がいて、
決まった時間に起床、毎回同じところで食事、
入浴をする。


息苦しささえ感じてしまう入居者さんもいる。


だから、歌くらいは


もの凄くよく伸びるきびだんごを
腰に巻いちゃったとか

からすじゃなくて可愛いたぬきと帰ったり

金太郎が最初から馬に乗れたとか


そんな変わったそれぞれの世界が
沢山あって、一緒に感じてもいいと思う。


お互いに楽しく生活をする場を
作っていきたい。